「2020年05月7日」の記事

さくらニュース 20年 5月号 根拠のない自信1

2020年5月7日 / さくらニュース

根拠のない自信を身に着ける①

自信というのは過去に同じような経験をし、それをクリアできたということから身に着くものだと多くの人が考えていると思います。

しかし、そうすると未経験の分野の困難などについては自信がないということになると思います。自信がある無いは仕事や人生において非常に大きな事柄です。他人が自分自身を見るときの自信ある態度の有無が大きく変わります。就職の面接時、営業マンの商談時などでの態度も大きく変わってきます。ですから、未経験のことでも自信を持つ、つまり根拠のない自信が重要です。

ここまでお話しすれば、それはよく理解できるがその具体的方法はどうするのか、と言うことになるかと思います。

まずは、心理的なことですが自分の肯定的側面と否定的側面を自分自身が認めることです。肯定的側面はいうまでもないことですが、否定的側面つまり自分の欠点を認める。ついつい自分の周りが散らかしっぱなしになる。文章が下手である。などのようなことです。「自分はそういった欠点があるんだよなあ」と認めることです。しかし「自分はそういった欠点があるからダメなんだよなあ」と思わないでください。次は物事に対して楽観的である事です。なんとなくでいいですから「うまくいくはずさ」と思うことです。失敗した時でも「人生こんなこともあるよな。次は失敗しないようにしよう」と思うことです。自信のない人は事前に「このようなことはうまくいくはずはない」と思い込んでしまうのです。ここまでは自分自身の心理的側面でしたが、次に他者との関係です。当然と思うかもしれませんが、前述したような自信のある人と付き合うことです。つまり、自身の長所短所を認めている人、楽観的な人、明るい人そういう人を選んで付き合うことが重要です。悲観的な人、暗い人は向こうから寄ってきても付き合わないことです。そういう人と付き合うのは時間的に無駄であるばかりではなく、自分の心理にも悪影響があるということです。否定的な人の会話の多くは会社や政府への愚痴。自分の能力、努力の不足を嘆く前に他者への責任の押し付けなどの会話に終始しがちです。本当に能力があり、エネルギーのある人はそういう悲観的な人をプラスにできる人もいますが、まれにしかいません。できれば、そういうエネルギーある人たちのグループに入ることがポイントです。昔と違い今やインターネットがあるので、そういうグループを探すのは簡単と言えるでしょう。要は「朱に交われば赤くなる」「類は友を呼ぶ」などのことわざの通りです。

さくらニュース 20年 4月号 他者を幸福に

2020年5月7日 / さくらニュース

周りの人を幸福にすると自分も幸福に

利他即自利という仏教の言葉があります。筆者が若かったころ、お寺に月2回程通って仏教のことを坐禅を中心に学んでいました。その頃教えていただいた言葉です。例えば、最近日本のあちこちで災害があったときにボランティアの活躍が報道されています。そのボランティアの皆さんが口をそろえて言う言葉は「自分の方が勉強になりました」「私の方が励まされました」と言うような言葉でした。もちろん被災した方々は喜んだのですがボランティアの方々も喜んだのです。こうした例が利他即自利、つまり利益を他者に与えることは自分の利益でもある、と言うことです。筆者がお寺通いをしていたころ、家族でよく行った中華屋さんがリフォームで数日の休業後、再開した時に1500円ほどの鉢植えの花をお祝いに持参しましたところ、オーナーから「お客様からお祝いを頂いたのは初めてです」と大変喜ばれました。その後2週間ほどしてまたその店に行ったとき、お返しはブランドのタオルが準備されており「あのお祝のお返しです」とのこと。それは5000円以上するものでした。贈ったもの以上のお返しを頂いた訳でした。これも他人を喜ばせると自分も喜ぶという例です。別の例ですが、筆者がコピー機の営業の仕事をしていた時、受注した際にお礼の手紙を必ず書いていました。最初は単に決まった例文のままに書いていましたが、書き慣れるとそのままでは物足りずに、受注までの経緯や初めての面談の印象、感動したことを書いたりしました。そうすると明らかにお客様の反応が変わり、紹介が増えたり2台目を受注したりしました。ということでお礼状でお客様に喜んでいただくだけではなく、私の利益にもつながったのです。さらにさらに、もっともっと素晴らしいことはこの手紙を書く仕事は文章の内容自体が良い印象、感動したことを書く文章能力の向上という利益も得られたのです。実はこの行動が「利他即自利」の本物の利益です。何を言いたいかというと相手からの「見返りがある利益」、つまり筆者の営業の手紙での利益はお客様からの受注、あるいはご紹介につながったりするものでした。これはこれでもいいのですが、その見返りがある場合とない場合があります。(手紙を書いた方がその見返りが出る可能性は全然違うのですが)しかしながら、文章力の向上と言う利益は必ず100%身に着く利益と言っていいものです。筆者がそういう営業手法をとり、文章力を身に着けたことで雑誌の連載は3誌、その他個別に載せた記事は5誌、最終的には自著の出版までできました。是非、読者の皆様にこの「利他即自利」の意味の深い所を理解するだけではなく、行動に移すことをお勧めしたいと思います。

さくらニュース 20年 3月号 難しい仕事を簡単に

2020年5月7日 / さくらニュース

難しい仕事を簡単にする工夫

筆者はその昔水商売のスナックでホステスさん向けにビジネスレターのセミナーを行ったことがあります。当然そのお店のオーナーママさんからの依頼でした。ママさんは筆者の指導でホステス時代に手紙でお客様のリピート来店に大成功したからです。ママさんからホステスさんがお客様に出す手紙の指導をして欲しいとのことでした。そこで筆者が指導したのは①初めての来店のお客様向けの文章例②2回目の来店の文章例③その他プレゼントを頂いた場合の文章例等などほぼ5例を書き写すだけで完成する手紙の文章を紹介し、そのまま書き写してもらいました。ただ単に書き写すのであれば、書くことにそれほど多くの時間がかからないということで計測しました。慣れれば便箋2枚程度で10-15分で完成しました。その他には特別に印象的なファッション(良いデザインのネクタイを褒める文章例、例えばイブ・サンローランのネクタイが素敵だと思いました。)(お客様とのOOのトークが楽しかったです。)(流行のOOカットのヘアスタイルが素敵でした。)などを指導しました。また、すべて手紙は手書きにさせました。そうでないと普通のDMのように感じさせるからです。しかし、このように指導してもなかなか習慣的に手紙を書くようにならなかったそうです。それは、彼女たちが常識的な漢字の半分程度しか知らなかったこと、文章が難しいからとのことだったそうです。そこでママさんは工夫しました。文章の挨拶文と中間の文章を10例ほど作成。前述のファッションを褒める、会話を褒める、感動した話の例文の単語を入れ込んで作り、末尾の文章を作成すれば手紙が完成するようにシステム化しました。また、新規ご来店のお客様は即日に手紙を出す例文、2週間のご無沙汰の例文、1カ月ご無沙汰の例文、などもシステム化しました。これらの文章はほとんど、書き写すだけで完成します。この手紙の効果は抜群だったそうです。結果がでるので彼女たちは競うようにして手紙を出すようになったそうです。また数カ月たつと多くの手紙を出すようになった彼女たちは、例文を暗記し、例文を見なくても手紙を書けるようになったそうです。(単に読むだけでなく、書くと記憶力は格段に上がります)これらの営業的な手紙の手法は間違いなく、効果は非常に大きいので、スナック以外の一般企業の営業手法にそのまま応用することが可能です。是非、試してみていただきたいと思っています。このように難しい仕事を簡単にできるようにすることが非常に重要です。他の業種や難しいと思われている仕事もこの手法での応用が可能ではないでしょうか。

さくらニュース 20年 2月号 ツールでコミュニケーション

2020年5月7日 / さくらニュース

道具(ツール)でコミュニケーション

来店されるお客様や自分から訪問する際にもちょっとしたツールで楽しませ、親近感をつくる方法があります。特に元々の性格が奥手の人や若い人に向いていると思います。具体的な手法をご紹介しましょう。一つはウエルカムボードです。応接室や商談コーナー、ショールームのテーブルの上などにブックスタンドぐらいのボードを置きます。そこには「OO会社□◇様 ようこそお待ちしておりました。雨の中のご来訪心より歓迎いたします」こんなボードがあったらお客様はびっくりし喜ぶと思いませんか。アポがある訪問の場合、簡単なことだと思います。訪問する際のツールとしてはビックリ飴(薬の袋を真似たもの)のツールはいかがでしょうか。A4三つ折りサイズの封筒の半分ぐらいの中に飴を3つほど入れます。その袋の表に能書きのような文書を貼ります。その一例として各地域の方言を活用します。お金がたまるんだっ茶飴(用法1)日銀支店にお百度参りをするんだっちゃ(ただし巡査の職質がある(用法2)仙台四郎を毎日拝むんだっちゃ(用法3)お金を使いたくなったら飴をなめるんだっちゃそうすればお金を使うのをがまんできるんだっちゃ(用法4)お金はためてもいいがストレスはだめだっちゃ(処方)タカソクリニック。このようなノベルティー(販促品)を差し上げれば一気にお客様との心理的な距離が短くなること間違いなしです。いわゆる一流企業での活用は難しいかもしれませんが、中小企業では問題ないと思います。この薬を真似た方法の別な応用例として「媚薬(即効ほれ薬)飴」「チューしたくなる飴」「賄賂(ワイロ)飴」などがあります。別なツールとして電卓手品があります。電卓に1を入力しそれを相手に渡し、「続けて2345678と入力してください」と言います。電卓の表示は12435678ですね。その電卓を自分で受け取り相手に見せながら「トントントン」と言い少し振って見せると「あれ!81234567と8が一番先になってしまいました」とビックリさせます。このネタは事前に電卓に68888889(6と9の間に8を6個)入力。そこに+1と入力する。そうすると電卓の表示は1だけです。この状態で相手に電卓を渡して2345678と入力してもらう。この時の表示は12345678それを受け取って相手に分からないように「トントントン」と言いながら=か+のキーを親指で軽く押さえます。そうすると81234567となります。スマホではキー配列の関係でちょっとやりにくいので電卓を持っていた方が良いと思います。手品のようなものは相手がタネを聞きたくなるのでコミュニケーションがとりやすくなり、話題が盛り上がります。名刺サイズのカードにネタを書いたものを差し上げるとなおよいでしょう。

さくらニュース 20年 1月号 個人のビジョン

2020年5月7日 / さくらニュース

個人別のビジョンを示す

数年前のことですが、筆者が海外にも販路のある中小企業と関わり営業コンサルをしていました。その際、上司とのコミュニケーションが良い女性の営業担当であるAさんと個人面談をしました。

筆者が「上司の方との信頼関係が良いようですが、どのような点を特に信頼しているのですか」と質問をしたところ彼女は「以前、上司から今の仕事で実績を出してもらうという前提ではあるものの「君の希望と一致するならば将来は東南アジアの海外市場開拓の仕事で活躍してもらえると有り難いと思っている。そうすればあなたの得意な英語の能力も生かせるのではないかな?」と言ってもらえて非常に嬉しかったと話してくれました。

また、営業マンのBさんは同様の個人面談で上司からAさんと同じく現在の仕事で結果を出す、本人の希望と合致するという前提で「近い将来にうちが進出しようと思っているIT分野のエキスパートになってもらえたら嬉しい。特に現状の社内ITシステムを営業だけではなく、経理、人事、総務、つまり全社を横断するようなシステムを作ってほしい。ある程度軌道に乗ったら部下としてITエンジニアも付けたいと思っている。」と言われた事を話してくれました。筆者はその上司が素晴らしいマネージメントをしているので改めてその上司と面談して前述の二人のことを話題にしました。そうすると上司は「正直なところ彼らとの面談は意識してモチベーションが上がるようにやっています。このように個人のビジョンを示すことはいいことだと思ってやっています。もちろん社長にもそのあたりの話はしています。また、以前読んだあるマネージメントの本に会社自体にもビジョンは大切だが、社員個々人のビジョンも大切ということが書かれており。私もその考えに共感してやっています」と言っていました。続けてその彼は「自分のメンバーに対するビジョンを伝えるなら私自身のビジョンも重要です。自分のビジョンは将来的には今のチームの営業部門長だけではなく、全社の営業部門長になってより大きな仕事をしたいと思っています。」と話してくれました。その会社自体のビジョンの中には「社員個々人を尊重し、個人の成長が会社全体の成長に発展する」というような一文があり、社長は少しずつその芽が出ているように感じていると言っていました。近いうち全社大会を開催し、個人のビジョンのプレゼン大会を開催し全社のモチベーションを高めたいとのことでした。有名な孫子の兵法は組織に勢いある空気を作ることが重要だということを言っています。組織全体が重要なのは間違いないわけですが、組織を構成しているのは個人です。個人のモチベーションを高める工夫をこの事例に学んではいかがでしょうか。