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さくらニュース 17年 8月号 作業と仕事

2017年8月9日 / さくらニュース

作業と仕事の違い

作業と仕事の違いは何でしょうか。辞書で調べると特に両者の区別をせず作業は仕事の一部となっています。そこで、筆者は以下のように定義づけたいと思います。つまり、作業は言われたことをそのまま行うことです。仕事とは言われたことをそのままやるのではなく、自分なりの工夫をして効果を出すこと。より良い方法や快適な環境を作る。やる気の出る環境を作り、考え実行することと定義したいと思います。例えば、配送の仕事であれば、ただ単に与えられた荷物を書かれている住所に届けることは作業です。仕事とは、どのように回れば効率がいいかを考えることであり、不在が多ければその問題の解決策を考えることだと思います。他にも駐車違反にならないようにするためにはどうするか。荷物を損傷しない運び方を考えることも同様でしょう。事務関連の仕事ならPCのインプットミスを少なくするにはどうしたらよいか。自分のミスだけではなく、他部門や他者がインプットするミスもなくすように考えること。事務の効率化のためにITをどのように活用化すればいいのかを考えることなども重要だと思います。具体例でいえば店頭販売においてJR東日本の大宮駅のパートの駅弁販売員が販売方法の工夫をして成果を上げ正社員になり、その後に営業所長になった事例もあります。ソフトバンクの孫正義社長は「脳みそ筋肉説」ということを言っています。

つまり、筋肉は鍛えれば鍛えるほど強くなる。とにかく考えなさい。そうすれば頭もよくなります。考えれば考えるほど頭はよくなります。ということです。また、筋肉は使わなければ弱っていきます。頭も使わなければ悪くなるということです。これは現場の人だけではなく、幹部やリーダー的立場にいる人も同じです。やる気のない部門のリーダーなら、どうしたらやる気ある雰囲気や仕組みを作れるのかを考えること。そのためにはモチベーションの理論を学ぶことも重要です。部下の意見を聞いてみる。これらのことはただ単に目の前の作業や仕事を自分一人で考えても意味は薄いでしょう。本を読んでみる。ビジネスセミナーを受講してみる。例えば、自社で利用している優秀と思われる仕入先の販売店の会議をオブザーブ(見学)させてもらう。また、感動したビジネス書の著者に実際に会ってみるなどのこともいい方法です。「そんなことできるの?」という疑問を持っておられる方は考え方のブレークスルー(問題突破)のいいチャンスなので試してみるといいと思います。このようなことは一回試してみてダメだった。ということではなく、何回かチャレンジしてみましょう。

さくらニュース 17年 7月号 外面重視 

2017年7月11日 / さくらニュース

外面を作ろう、内面を育成するために

筆者はボランティア的に笑いの効果についての講演をすることがあります。その際、スタート時に受講者に二人一組で顔を見合わせてもらい、あえて無理して大きな声で笑ってもらいます。これをやることに二つの意味があります。一つは講演スタート時にこれをやると、明るい雰囲気が作られます。二つ目は無理して笑ってもらっても、実際は笑っている本人も心の状態が面白おかしい気持ちになるので、その気持ちを確認してもらいます。ある意味、顔の表面に笑いを作ることが、内面の心も笑い、楽しくなることを実感してもらいます。その時に以下のように解説します。「皆さん、今おかしくないのに無理して笑っていただきましたが、それでも途中から気持ちや心も本当に面白おかしくなりましたよね。なぜでしょうか? 実は人間の心は人間の体、つまり、形、姿勢、表情などに大きく影響されます。表情や体の姿勢や形を作っていると、作っているその姿勢や表情にあった心になっていきます。別のことで実験してみましょう。今から感謝の気持ちを表す2種類のお辞儀をしてみます。最初は首だけをちょこんと曲げるだけで『有り難うございます』と声に出して言ってください。そしてその時の自分の気持ちを把握、感じて下さい。次に深くお辞儀をします。腰を約45度に曲げてゆっくり3秒ほど『有り難うございます』を声に出して言ってください。この二回目もその時の自分の気持ちを把握、感じて下さい。そして二つの違いを把握してください。と説明し、その二つのお辞儀を実際やっていただきます。その後、近くの受講者の方に感想を聞きます。そうすると「後のほうが心がこもって本当に感謝している気がした」と言うような言葉が返ってきます。そうです。体の姿勢や表情を作ると心や気持ちもそれに従っていきます。これを「形入(ぎょうにゅう)」と言います。形から入っていくので、「形入」です。これは笑いと感謝の気持ちだけではなく、お詫びの気持ちを表すのも同様で、深いお辞儀のほうが浅いお辞儀より外面も内面もお詫びの感じがします。よく「言葉だけで心がこもっていない」などと言われることがありますが、このように感謝やお詫びの気持ちを表す際に深くお辞儀をすれば、第三者に心がこもって映ります。また、形に表すことによって心がこもり、心が成長します。笑いも感謝もお詫びの心も同様だとお伝えしましたが、この3つだけではなく、人間の気持ちに関するあらゆることが同様です。例えば明るい気持ちを作るには上を向いて歩き、歩幅を大きく早めに歩くなども同じ効果があります。

さくらニュース 17年 6月号 チームの育成 

2017年6月2日 / さくらニュース

チームの育成

リーダーが自分のチームを育成することで悩むのは低業績のメンバーの育成です。そこで彼らを何とか育成しようと頑張ることが多いものです。筆者もコピー機の営業係長時代に低業績のメンバーを叱咤激励して頑張ったことがありました。新任営業係長に命ぜられ張り切っている私の係に6期連続目標未達成の営業マンF君が配属されてきました。筆者の会社は大手でしたので営業マンだけでも全国に500人以上いました。その中でF君は470位以下だったと思います。それでも筆者は彼をなんとか目標達成をさせようと思い頑張りました。当時部下は6人程いましたが、月間同行訪問数の70%、週間では3-4日は彼にピッタリついて同行訪問していました。顧客との同行面談では初訪問から再訪、持込デモ取(デモとはコピー機を試しに数日間使用していただくこと)提案、契約まで私が行いました。それは彼に学んでもらい能力を伸ばしてもらいたいと思ってのことでした。さらには彼が目標達成し、達成感を味わい自信をつけてもらいたかったからです。そして半期(6か月)が経過し、やっと目標達成し筆者も喜びました。ところが、彼はその半期だけで私の配属から外れ、隣の課に人事異動になりました。それでも筆者は彼が能力と自信を身に着け実績が伸びると思いました。しかしながら、現実はまた元通りの彼に、つまり、目標未達成の彼に戻ってしまいました。このことから筆者が何か学べたかと言えば全く学べていませんでした。ただ、分かったことは筆者との同行時、顧客と筆者との面談で、彼は営業スキルを全く学んでいませんでした。また、目標達成しても彼は全く自信を持っていなかったことです。今思えば、彼が自信を持てなかったことの理由は明白です。彼自身の能力・行動による実績ではなく筆者の能力だったからです。この件をどのように結論付けたらいいか悩みました。後日、本を読み、松下幸之助氏の言葉を聞き納得しました。「10人中2・3人は戦力にならない。それを覚悟で経営をしなければならない」と。つまり、打てば響くようなメンバーに重点的に注力するか、チーム全体に注力する。打って響かないメンバーには注力しない。しかしながら、戦力にならない社員はどうするのか、という疑問が沸いてきます。中小企業の経営者は「やる気のない奴は切ってしまえ」という方も多いようですが、切ってしまうと、残ったチーム内で新たに最下位になった営業マンの居心地が悪い雰囲気になります。そういう人は「次は俺が切られる番か」と不安になり、やる気もそがれます。よってチーム全体にやる気が出る仕組みや雰囲気を作り、課題に対して主体的に取り組むよう促すことがいいでしょう。

さくらニュース 17年 5月号 リーダーシップ

2017年5月8日 / さくらニュース

リーダーシップとは

リーダーシップについていろいろ話はありますが、真の意味やその能力をどのようにして身に着けるかを理解している人は少ないようです。この点を解説しましょう。まずリーダーシップの意味ですが、集団の統率力と言われています。この統率力はどうやって身に着ければいいのでしょうか。重要なことは他者に対する影響力を身に着けることです。影響力とは、例えば、リーダーが「右に行こうよ」と言ったときに多くの人が右に行くというようなことです。ある人の考えが多くの人に賛同を得るようになればリーダーシップがあるということになります。そのプロセスとして説得があります。よって説得力も必要となります。何か特別のことがあったときにリーダーシップを発揮すればいいわけではなく、普段からの信頼関係が重要になります。うそを言わず、誠実であることが重要です。特に重要なのはこのリーダーについていけば得をするということです。この得というのは、お金だけではなく、それより大切なこともたくさんあります。例えば、船が難破して無人島に上陸した場合などはお金より食料を見つける能力だったり、助かる方法を示すことだったりします。また会社で世間並の収入を得ていれば、もっと欲しいのは、お金よりプライドだったり、自己重要感だったりします。高収入を得ていてもプライドを傷つけられるような言動があったらそのリーダーについて行くことはないでしょう。そういうことが影響力ということです。そのようなリーダーシップ能力を身に着けるためには前述のように部下や後輩に得させるということになります。得をさせるということを勘違いしないでほしいのですが、個人の希望する価値観は多岐にわたります。例えば、部下が成長する、組織の結束力がある、経営が安定している、組織のイメージが良い、等々です。よって、普段から部下や後輩の立場に立って考え組織全体をどのようにしていくかを考えることが重要です。人間ですから絶対的に正しいリーダーはいません。お釈迦様、キリスト、だけではなく、総理大臣、大統領でさえも絶対的なリーダーでありません。集団の全員から支持されるというようなことはないのだと考えて行動していいと思います。行動して失敗したらその原因を考えやり直せばいいのです。ただし、相手の立場をよく考えて行動すべきでしょう。リーダー個人の得だけを考えていたら最初から失敗することはほぼ間違いないでしょう。

さくらニュース 17年 4月号 趣味を生かしビジネスに

2017年4月26日 / さくらニュース

趣味もビジネスの武器に

いわゆるカタカナ生保(外資系生命保険)のある営業マンは自分の学生時代からの趣味であるクルーザー(寝泊まりできるヨット)を生かして経営者を狙って営業をしています。経営者は一般の人より契約額も大きく、従業員向け保険契約の可能性があるので、数倍のビジネスになるからです。自分の既存客である中小企業の経営者を数人招待して伊豆大島一泊のクルージングに行きます。一泊とはいえクルーザーなので寝泊まりはヨットの中、経費はたいしてかかりません。中小企業の経営者といえども、なかなかクルーザーで寝泊まりすることやヨットの艇内でランプの光の中でお酒を飲むような貴重で珍しい体験はできるものではありません。雑談でかなり盛り上がり感動ものです。この営業マンはこのイベントの後、スナップ写真を届けるというような名目で後日お客様に訪問します。そのときクルーザーでの思い出話に花を咲かせたあと「大変恐縮ですが知人の経営者の方3人をご紹介いただけないでしょうか」と言います。そうするとお客様もヨットに招待された「借り」もあるので真剣に紹介できる経営者を考えます。すぐその場で電話をしてくれたり、後日に紹介してくれたりします。その新規のお客様になった方をまたヨットに招待する方法を繰り返したりして営業を拡大します。また、筆者の知人で軽自動車のオープンカーを持っているリフォーム会社の営業マンがいます。彼は趣味でカーレースにも出ています。彼はお客さまのところに行き、子供がいるとできるだけ親子をそのオープンカーに乗せてその家の周りを10分程度走ります。オープンカーを持っている人は少ないので、当然乗ったことのある人も少ないですね。よって親子で風を切る走りの素晴らしさに感動します。子供を自分の味方につければ、その結果営業にもとても良い影響を与えます。「将を射んと欲せばまず馬を射よ」の格言通りです。

このように紹介すると「私はそのような趣味がないものですから」と「できない理由」を話す人が多いのです。筆者の講演会でこのような話を聞いた不動産会社の営業マンは一念発起し、似顔絵教室に通いました。筆者の似顔絵も彼に描いてもらいましたが、そっくりでした。それでお客様の顔の写真をスマホで撮り、似顔絵を描きプレゼントします。そうすると大変喜ばれビジネスも順調になるということです。自分の強みがなければ自分で作るという発想も重視してほしいものです。ビジネスは他者の役に立つことが重要ですが、ビジネスそのものではなく、趣味などで役に立つのもOKなのです。

さくらニュース 17年 3月号 愚者は経験に学び

2017年3月6日 / さくらニュース

愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶ

スポーツの監督・会社の上司で、まだまだ怒鳴り飛ばすような部下育成をする人が多いようです。「お前の欠点はなあ、バットスイングがフラットじゃないんだよ。何べん言ったら分かるんだよ。家で素振りやってきているか」こういう人は、なぜ否定的メッセージで育成しようとしているのかというと、過去に自分がそのように育てられたから、という人が多いようです。こういう人が経験に学ぶということになるでしょう。歴史上の人物で良いリーダーだったような人はそういう否定的メッセージ発信で成功したでしょうか?ということを考えていただきたいと思います。以前このコラムでもご紹介したことがあると思ますが、二宮尊徳が次のような言葉を残しています。「可愛くば五つ教えて三つ褒め一つ叱ってよき人とせよ」。江戸時代の思想家佐藤一斎は「十中七つ褒め三つ叱る」(十のうち七つは褒めて三つ叱る)。太平洋戦争の海軍司令官・山本五十六は「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ」と言っています。歴史上の有名な人物で、「ただ怒鳴り飛ばせ」「怒れ」「ただ叱れ」というようなことを言っている人の言葉はありません。よく考えていただきたい。信頼関係のない人の言うことに従うでしょうか。いつでもただ他者を否定するようなメッセージを発信する人を心から信頼するでしょうか。なんのかんの言っても人は自分が成長するような人、すなわち信頼関係のあるような人に従うのは当たり前だと思います。

ところで、筆者は講演会で多くの聴衆の前で次のように質問することがあります。「皆さんご自身が褒められて育つタイプか、叱られて育つタイプか。どちらだと思うか挙手して下さい」と。どちらが多いと思いますか? 90%以上は前者すなわち褒められて育つという方に挙手します。筆者が講師の陸上自衛隊員向けの研修でも同じようなことでした。残りの10%の方すなわち叱られて育つというタイプの皆さんでもあくまで信頼している上司のもとではということだと思います。ただ、リーダーになったばかりの人は他者の良い点を見つけるのが難しいようです。良い点を見つけるには、まずは社会人だったら当たり前にできている点を見つけるといいと思います。例えば、「ここ3か月遅刻がないね」「日報月報がちゃんと納期通りに提出されているね」などです。こういうことは自分が良い点が重要だと思えば探せるものです。もう一つ重要なことは部下の良い点を見つけても言葉を口にする勇気が必要だということです。今までそのような良い点を言わなかった人が言うと、周りからあれ、あの人変わったの?などと思われるのが嫌で言えない人も多いのです。そこは勇気をもって変わって(変わるとは成長すること)行くことが重要です。歴史に学んで自分が成長しましょう。

さくらニュース 17年 2月号 仏教2

2017年1月31日 / さくらニュース

仏教からビジネスを学ぶ2 無財の七施

ビジネスではお客様の期待に応えるだけではリピーターや紹介を増やすことはできないといわれています。お客様の期待を超えることが重要です。

例えば、お客様が千円のものを買って千円の価値を得たというのであれば、まったくの等価交換です。それだとお客様は別のお店や会社に行ってもいいわけです。ですから自社・自分で千円以上の価値を提供してこそリピーターや紹介が増えるということになります。しかしながら、コストを増やして千円以上の価値をお客様に提供していては利益の確保が難しくなります。きちんと自社・自分の利益も確保しながらお客様の期待以上の価値を提供すべきです。この問題をどうすればいいでしょうか。ここにも仏教の教えが参考になります。

そこで「無財の七施(施=布施)」という仏教の教えをご紹介します。お金がなくても価値あるサービスができるという教えです。 その七つの布施とは、
①眼施(げんせ) 慈(いつく)しみの眼(まなこ)、優しい目つきですべてに接することです。
②顔施(わがんせ)いつも和やかに、おだやかな顔つきをもって人に対することです。
③言辞施(ごんじせ)ものやさしい言葉を使うことです。しかし叱るときは厳しく、愛情こもった厳しさが必要である。思いやりのこもった態度と言葉を使うことを言います。
④身施(しんせ)自分の体で奉仕すること。模範的な行動を、身をもって実践することです。人のいやがる仕事でもよろこんで、気持ちよく実行することです。
⑤心施(しんせ)自分以外のものの為に心を配り、心底から共に喜んであげられる、ともに悲しむことが出来る、他人が受けた心のキズを、自分のキズのいたみとして感じとれるようになることです。
⑥床座施(そうざせ)わかり易く云えば、座席を譲(ゆず)ることです。疲れていても、電車の中ではよろこんで席を譲ってあげることを言います。さらには、自分のライバルの為にさえも、自分の地位をゆずっても悔いないでいられること等です。
⑦房舎施(ぼうしゃせ)雨や風をしのぐ所を与えること。たとえば、突然の雨にあった時、自分がズブ濡れになりながらも、相手に雨のかからないようにしてやること、思いやりの心を持ってすべての行動をすることです。

以上の無財の七施を自社の実際のビジネス上でどのように具体的に展開できるかは、自部門のメンバーと検討すれば、より現実的なアイデアがでるのではないでしょうか。ただ、喜ばれないサービスもあるのでお客様の立場になって考えて検討しましょう。

さくらニュース 17年 1月号 仏教

2017年1月26日 / さくらニュース

仏教からビジネスを学ぶ 1

日本人は一般的に無宗教だと言われ、宗教の話題を嫌う傾向にあります。しかし特に仏教は論理的な部分があり科学的にも納得性の高い教えがあります。いいビジネス、よい生き方を探るために仏教から学んでみませんか。世界中で、特にアメリカ人は無宗教の人は教養がないと思そうです。ですから論理的な部分だけでも仏教を学んでみましょう。 良い生き方の基本とされている六波羅蜜(六はらみつ)という考え方をご紹介します。筆者の解釈では人間が良い生き方(悟りを開く)をする方法は六つあるという教えが六波羅蜜です。これらの教えはビジネスにも大いに役立ちます。

(1) 布施波羅蜜 ふせはらみつ。これは他者に良いことをするということです。仏事の際のお布施と同じ文言です。要はお客様や他人に喜ばれる行動を徹底し満足度を上げるということです。まさにビジネスに通じることで、一番重要なことになります。

(2) 持戒波羅蜜じかいはらみつ。これは戒律を持つということで、やってはいけないことを持つということです。仏教の言葉では不殺生戒(ふせっしょうかい)生き物をみだりに殺してはならない。不偸盗戒(ふちゅうとうかい)盗みを犯してはならない。不邪淫戒(ふじゃいんかい)道ならぬ邪淫を犯してはならない。不妄語戒(ふもうごかい)嘘をついてはならない。不飲酒戒(ふおんじゅかい)酒を飲んではならない。などとなっています。ビジネスの持戒では、まさにコンプライアンスということでしょう。

(3) 忍辱波羅蜜にんにくはらみつはいろいろな困難に耐えなさい、という教えです。ビジネスではクレームや理不尽と思える上司の叱咤などに耐えることも重要です。

(4) 精進波羅蜜しょうじんはらみつは努力するということです。ビジネスでは商品開発や販売努力、事務の効率化などの努力のことです。

(5) 禅定波羅蜜ぜんじょうはらみつ。「禅」とは「静かな心」、「不動の心」という意味です。「定」というのは心が落ち着いて動揺しない状態です。ただ、一生懸命に精進するばかりではなく、静かな落ち着いた心で世の中のことをジックリと見る、そして考えることが大切なのです。感情的にならないということにも通じます。

(6) 智慧波羅蜜 ちえはらみつは、別名、般若波羅蜜(はんにゃはらみつ)です。これは愚痴の心を退治し、迷いを断ち、真理を悟ること。別な言い方をすれば正しい生き方の智慧、よい人材育成の智慧などを持ち実践しようということです。

(まとめ)神仏の教えというと仏様にすがる。

とにかくお経を唱えなさい。など論理的、科学的ではないと思われがちですが、こうしてみると納得性があると思いませんか。ただ、すごく簡略化して解説してありますので、本やNETなどを見てより詳しく勉強してみていただきたいと思います。

さくらニュース 16年 12月号 感謝すると得をする その2

2016年12月1日 / さくらニュース

感謝すると得をする その2

このタイトルを読むと打算的と思われるかも知れません。それでも前回のケースのように他者を喜ばせ、自分も喜ぶならとても良いことだと思いませんか。前回は中華料理店のリニューアル時にシクラメンを店主に贈ったところ、お返しにブランド物のバスタオルセットをいただき、得したというケースをお伝えしました。これは私的なケースでしたが、ビジネスでの「感謝すると得をする」事例をご紹介しますので是非ご活用を。

筆者は若いころコピー機の飛び込み訪問営業を行っていました。コピー機の市場的には成長期ではあったものの、初回の飛び込み訪問のほとんどのお客様は「うちは間に合っているので不要です」というような反応でした。訪問した会社の中の様子や会話で何回か訪問すれば受注できると思う所は数日後再訪問します。それでも「この前も複写機はいらないと言ったでしょ」と言われ、いわゆる「けんもほろろ」というような反応になります。それでも営業センスのある営業マンは実績を上げるわけですが、筆者のようなセンスのない者は実績が上がりません。熱意を訴えようにも商品説明ができなければ問題になりません。新規開拓営業は商品説明ができるような環境を作らないと営業になりません。そこで行なったのは初回訪問でとにかく名刺交換をしてもらうことに注力しました。「会社で名刺交換のノルマがあるものですから…」などと話し、なんとか名刺交換させてもらいます。懸命にやれば訪問件数の半分ぐらいは名刺をもらえます。そうしたら最終的に受注可能性の高いお客様に名刺交換の御礼状を手紙やハガキに書き、郵送しました。

文章は「新規飛び込み訪問ではなかなか名刺交換していただけないのですが、O〇様は交換していただけました。誠に有り難うございました。おかげさまで本日の名刺交換ノルマを達成できました。大変うれしかったのでハガキを書きました。まずは名刺交換の御礼まで」というような内容です。一切売り込みの文章をいれないことが重要です。ハガキを出したら数日後に再訪問します。そうすると礼状のハガキを出さないと再面談はほとんどできないのですが、出せばその確率が飛躍的に高まります。70%以上は再面談ができたのでお客様のニーズを聞き、商品説明まで持って行けました。商品説明ができたらまたその御礼を手紙やハガキに書き、郵送するので商談がまとまる確率が高まります。このように感謝することでビジネスもうまくいくようになります。ここでも当たり前のことに感謝することがポイントです。ビジネスで名刺交換するのは当たり前ですね。その当たり前のことにハガキで感謝したのでうまくいったのです。このとき感謝の粗品などを贈ってもまだ顧客になっていない時点では受け取ってもらえませんが、単にハガキや手紙であれば受け取ってもらえ、商談を聞いてもらえるのです。感謝すると営業が成功します。

さくらニュース 16年 11月号 感謝すると得をする 

2016年11月13日 / さくらニュース

得したから感謝ではなく感謝すると得する

 

世界の宗教家、倫理を説く人、歴史上の有名人など多くの人が感謝の重要性を訴えています。しかしながら、筆者はなぜ感謝することが重要なのかをもっと分かりやすく説明したほうがよいと思っています。よって、その解説をしようと思います。

一般的に「有り難うございます」という感謝の言葉は他人から何か物や言葉、奉仕を受けた場合に使います。つまり、受動的な場合の行動だと思うのです。感謝することが重要なら、積極的に感謝することも重要なのではないでしょうか。

この積極的に感謝するということを述べた人は古今東西非常に少ないように思います。ただ理由もなく「あらゆるものに感謝すべきだ」と説くだけのように思います。前置きはこのぐらいにして具体的に分かりやすく解説しましょう。筆者が「感謝を大切にすると幸福になる」ということを聞いたのは30歳前後でお寺の和尚からでした。その当時、家族で行きつけのB級中華料理店で野菜炒めや餃子が美味しいお店がありました。あるときお店がリフォームし、数日間休業し再オープンしました。その時筆者は和尚の教え通り1500円ぐらいのシクラメンを再開店祝いとして店主に贈りました。挨拶程度の言葉は交わしていましたが、親戚でも知人でもない店主です。「いつも美味しい物をいただいているので感謝とリニューアルオープンの記念です」という言葉を添えて。店主は大変驚いた様子で「いやあ有り難うございます。今回の工事で仕入れ業者や工事関係者の方からは贈り物をいただきましたが、お客様からは初めてです。とても嬉しいです有り難うございます」と。その時はそれだけのやり取りでした。後日家族でその店に行くと店主は私に対して「これは先日のお返しです」と言い、私に準備しておいたギフトを渡してくれました。「どうぞ開けてください」と言われ開けたギフトはデパートの包装紙の有名ブランドのバスタオルなどのセットでした。あえて言いますが5000円以上はするものでした。単純な言い方をすると私が差し上げたプレゼントは1500円ぐらいの物で、いただいた物は5000円以上の物。つまりこのストーリーは「感謝すると得する」ということになります。その後も筆者と店主の関係はさらに親密になりました。このように感謝することは相手に幸福感を与えます。重要なことは積極的に感謝する。言い変えると、いつもの当たり前の行動に感謝すると良いのです。お店に行ってお金を出して物やサービスを受けるような行動は店側が感謝します。このケースはお金を払う側、つまりお客様側が感謝しました。このように考えるといくらでも感謝する機会があります。さらに重要なことは言葉だけでなく、より具体的に感謝することです。このケースはリニューアルオープン時にシクラメンをプレゼントしたことですが、手書きの手紙やハガキにするなどもいいでしょう。