さくらニュース 17年 4月号 趣味を生かしビジネスに
2017年4月26日 / さくらニュース
趣味もビジネスの武器に
いわゆるカタカナ生保(外資系生命保険)のある営業マンは自分の学生時代からの趣味であるクルーザー(寝泊まりできるヨット)を生かして経営者を狙って営業をしています。経営者は一般の人より契約額も大きく、従業員向け保険契約の可能性があるので、数倍のビジネスになるからです。自分の既存客である中小企業の経営者を数人招待して伊豆大島一泊のクルージングに行きます。一泊とはいえクルーザーなので寝泊まりはヨットの中、経費はたいしてかかりません。中小企業の経営者といえども、なかなかクルーザーで寝泊まりすることやヨットの艇内でランプの光の中でお酒を飲むような貴重で珍しい体験はできるものではありません。雑談でかなり盛り上がり感動ものです。この営業マンはこのイベントの後、スナップ写真を届けるというような名目で後日お客様に訪問します。そのときクルーザーでの思い出話に花を咲かせたあと「大変恐縮ですが知人の経営者の方3人をご紹介いただけないでしょうか」と言います。そうするとお客様もヨットに招待された「借り」もあるので真剣に紹介できる経営者を考えます。すぐその場で電話をしてくれたり、後日に紹介してくれたりします。その新規のお客様になった方をまたヨットに招待する方法を繰り返したりして営業を拡大します。また、筆者の知人で軽自動車のオープンカーを持っているリフォーム会社の営業マンがいます。彼は趣味でカーレースにも出ています。彼はお客さまのところに行き、子供がいるとできるだけ親子をそのオープンカーに乗せてその家の周りを10分程度走ります。オープンカーを持っている人は少ないので、当然乗ったことのある人も少ないですね。よって親子で風を切る走りの素晴らしさに感動します。子供を自分の味方につければ、その結果営業にもとても良い影響を与えます。「将を射んと欲せばまず馬を射よ」の格言通りです。
このように紹介すると「私はそのような趣味がないものですから」と「できない理由」を話す人が多いのです。筆者の講演会でこのような話を聞いた不動産会社の営業マンは一念発起し、似顔絵教室に通いました。筆者の似顔絵も彼に描いてもらいましたが、そっくりでした。それでお客様の顔の写真をスマホで撮り、似顔絵を描きプレゼントします。そうすると大変喜ばれビジネスも順調になるということです。自分の強みがなければ自分で作るという発想も重視してほしいものです。ビジネスは他者の役に立つことが重要ですが、ビジネスそのものではなく、趣味などで役に立つのもOKなのです。