さくらニュース 15年 12月号
2016年10月13日 / さくらニュース
感動すること・させること
人を動かすポイントで悩んでいる営業マンやリーダーは多いと思います。「感動とは感じて動く」と書きます。だから「理屈で動く理動という言葉はないんだなあ」という格言は相田みつを氏の言葉です。では、どうしたら感動させることができるのでしょうか。それにはまず、自分がどういう時に感動したかを思い出すと良いと思います。
一般的には他者の素晴らしい行動や、美術作品を見た時、動物が感動するような行動をしたときがその一つ。つまり、他者の行動などに影響を受けた時といっていいでしょう。もう一つは自分に関する特別な物や情報などを受けた時といえると思います。前者は映画・読書・観劇・芸術・他者の行動などではないかと思います。
後者は他者から自分へのプレゼントだと思います。人は誰でも自分のことを大切にしたいと思っています。ですから、その相手を大切にする行動をとると相手は嬉しくなり感動します。別な言葉でいうと他者に重要感・存在感を与えることです。この重要感・存在感が他者に感動を与えるヒントがあると思います。筆者自身の体験ですが、遠くの友人が結婚し、夫婦で私を訪ねてきてくれました。筆者は双方の夫婦でランチを食べるためにレストランを予約。その際お店側から「何かのお祝いですか?」と質問があり「友人の結婚のお祝いです」と答えると、当日はウエルカムボードに「OO様ご夫妻ご結婚おめでとうございます」と書かれており、その後ウエイトレスが4人で並んだ写真を撮ってくれプレゼントされました。
ある美容室では初めて来店されたお客様にカルテを作成するので住所をお聞きします。その後ご来店の御礼のハガキを差し上げます。その際手書きの筆ペンで御礼の文章プラス「OO様のお話はお子様の育て方でプラスの言葉を重要視して怒らないように育てるということが勉強になりました」というようなことを書きます。それは誰にでも通用する単なる来店御礼の文章ではなく、そのお客様にしか通用しない文章を書くのが特徴です。当然誕生日にはバースデーカードを贈りますが、その際も例えば「いつもOO様のテニスの話には引き込まれて仕事が趣味のように楽しくなりとても感謝しております」などと書きます。バースデーカードを出すお店はありますが単に「お誕生日おめでとうございます。前後2週間は特別サービスOOを提供……」という誰にでも通用するメッセージが多い中、その人向けだけのメッセージが重要です。このようにするとお客様に喜ばれるので、リピーターが多くなり繁盛店にすることができます。ポイントはその人だけを重要視していますと言うことをメッセージなりで表現することです。