さくらニュース 20年 3月号 難しい仕事を簡単に

2020年5月7日 / さくらニュース

難しい仕事を簡単にする工夫

筆者はその昔水商売のスナックでホステスさん向けにビジネスレターのセミナーを行ったことがあります。当然そのお店のオーナーママさんからの依頼でした。ママさんは筆者の指導でホステス時代に手紙でお客様のリピート来店に大成功したからです。ママさんからホステスさんがお客様に出す手紙の指導をして欲しいとのことでした。そこで筆者が指導したのは①初めての来店のお客様向けの文章例②2回目の来店の文章例③その他プレゼントを頂いた場合の文章例等などほぼ5例を書き写すだけで完成する手紙の文章を紹介し、そのまま書き写してもらいました。ただ単に書き写すのであれば、書くことにそれほど多くの時間がかからないということで計測しました。慣れれば便箋2枚程度で10-15分で完成しました。その他には特別に印象的なファッション(良いデザインのネクタイを褒める文章例、例えばイブ・サンローランのネクタイが素敵だと思いました。)(お客様とのOOのトークが楽しかったです。)(流行のOOカットのヘアスタイルが素敵でした。)などを指導しました。また、すべて手紙は手書きにさせました。そうでないと普通のDMのように感じさせるからです。しかし、このように指導してもなかなか習慣的に手紙を書くようにならなかったそうです。それは、彼女たちが常識的な漢字の半分程度しか知らなかったこと、文章が難しいからとのことだったそうです。そこでママさんは工夫しました。文章の挨拶文と中間の文章を10例ほど作成。前述のファッションを褒める、会話を褒める、感動した話の例文の単語を入れ込んで作り、末尾の文章を作成すれば手紙が完成するようにシステム化しました。また、新規ご来店のお客様は即日に手紙を出す例文、2週間のご無沙汰の例文、1カ月ご無沙汰の例文、などもシステム化しました。これらの文章はほとんど、書き写すだけで完成します。この手紙の効果は抜群だったそうです。結果がでるので彼女たちは競うようにして手紙を出すようになったそうです。また数カ月たつと多くの手紙を出すようになった彼女たちは、例文を暗記し、例文を見なくても手紙を書けるようになったそうです。(単に読むだけでなく、書くと記憶力は格段に上がります)これらの営業的な手紙の手法は間違いなく、効果は非常に大きいので、スナック以外の一般企業の営業手法にそのまま応用することが可能です。是非、試してみていただきたいと思っています。このように難しい仕事を簡単にできるようにすることが非常に重要です。他の業種や難しいと思われている仕事もこの手法での応用が可能ではないでしょうか。