さくらニュース 21年 8月号 会議の活性化
2021年8月6日 / さくらニュース
会議の活性化
「うちの会議は活性化していない」というような声が時々聞こえてきます。なぜでしょうか?
あくまで多くの場合ということで説明しましょう。その原因は職場の風土が健全ではないといえること。職場風土とは「見えない掟(おきて)」と言われています。それは例えば「そんな意見は10年早い」「ガキが何を言うか」「この業界では通じないことなんだよ」
というような職場の空気です。この風土とは誰が決めたわけではないが、その職場の歴史や歴代のリーダーの性格などで決まってくると言われています。なんとなくそうなっている決まりなので、そういう空気が流れているのに気づきにくく、改善するのは難しいのです。
ということで、この会議の活性化だけでなく、職場風土は通常のコミュニケーションにも大きな影響があります。リーダーはそれに気づき改善する必要があります。さて、「会議の活性化」ですが、まずはリーダーがメンバーに「ものが言えない空気があるのか?正直に言ってくれ。絶対にどのような意見でも受けいれるから」というような投げかけが必要と思います。それで風土の改善がなされたと仮定して続けます。会議の途中で「この問題を解決するのにどのような具体的な解決策があるでしょうか」というような投げかけがあった場合、急にその質問にその場ですぐさまアイデアを言える人は少ないと思います。ですから事前にアイデアを考えてもらう必要があります。そこで会議の前に「Aの問題の具体的解決策を5-10個書いてきてください」とメンバーに伝えておきます。その際に「どのような解決策でも否定することはありません」と伝えておきます。それでも経費が掛かりすぎるとか時間がかかりすぎるとかの理由で実現化できるようなアイデアが出るとは限りません。ただし、ホワイトボード上やオンライン会議では共有情報上にすべて表示します。それでも現実的ではないものが多いはずなのです。よって、そのような場合は「なるほどいいアイデアだね。よく考えたね。と言いながら(まずは意見を認める)そのアイデアの費用はどのくらいかかるかな?時間はどのくらいかかるかな」というように各々のアイデアについて考えさせるように仕向けます。そのように会議を進めていくとそれなりに良いアイデアもいくつか出てくるものです。いくつかアイデアが出たら、一番コストパフォーマンスの良いアイデアを採用すればいいと思います。