「2016年12月1日」の記事

さくらニュース 16年 12月号 感謝すると得をする その2

2016年12月1日 / さくらニュース

感謝すると得をする その2

このタイトルを読むと打算的と思われるかも知れません。それでも前回のケースのように他者を喜ばせ、自分も喜ぶならとても良いことだと思いませんか。前回は中華料理店のリニューアル時にシクラメンを店主に贈ったところ、お返しにブランド物のバスタオルセットをいただき、得したというケースをお伝えしました。これは私的なケースでしたが、ビジネスでの「感謝すると得をする」事例をご紹介しますので是非ご活用を。

筆者は若いころコピー機の飛び込み訪問営業を行っていました。コピー機の市場的には成長期ではあったものの、初回の飛び込み訪問のほとんどのお客様は「うちは間に合っているので不要です」というような反応でした。訪問した会社の中の様子や会話で何回か訪問すれば受注できると思う所は数日後再訪問します。それでも「この前も複写機はいらないと言ったでしょ」と言われ、いわゆる「けんもほろろ」というような反応になります。それでも営業センスのある営業マンは実績を上げるわけですが、筆者のようなセンスのない者は実績が上がりません。熱意を訴えようにも商品説明ができなければ問題になりません。新規開拓営業は商品説明ができるような環境を作らないと営業になりません。そこで行なったのは初回訪問でとにかく名刺交換をしてもらうことに注力しました。「会社で名刺交換のノルマがあるものですから…」などと話し、なんとか名刺交換させてもらいます。懸命にやれば訪問件数の半分ぐらいは名刺をもらえます。そうしたら最終的に受注可能性の高いお客様に名刺交換の御礼状を手紙やハガキに書き、郵送しました。

文章は「新規飛び込み訪問ではなかなか名刺交換していただけないのですが、O〇様は交換していただけました。誠に有り難うございました。おかげさまで本日の名刺交換ノルマを達成できました。大変うれしかったのでハガキを書きました。まずは名刺交換の御礼まで」というような内容です。一切売り込みの文章をいれないことが重要です。ハガキを出したら数日後に再訪問します。そうすると礼状のハガキを出さないと再面談はほとんどできないのですが、出せばその確率が飛躍的に高まります。70%以上は再面談ができたのでお客様のニーズを聞き、商品説明まで持って行けました。商品説明ができたらまたその御礼を手紙やハガキに書き、郵送するので商談がまとまる確率が高まります。このように感謝することでビジネスもうまくいくようになります。ここでも当たり前のことに感謝することがポイントです。ビジネスで名刺交換するのは当たり前ですね。その当たり前のことにハガキで感謝したのでうまくいったのです。このとき感謝の粗品などを贈ってもまだ顧客になっていない時点では受け取ってもらえませんが、単にハガキや手紙であれば受け取ってもらえ、商談を聞いてもらえるのです。感謝すると営業が成功します。