さくらニュース 15年 11月号  言葉づかい

2016年10月13日 / さくらニュース

「気になる言葉使い」

 

日本語は中国人に聞いても敬語などの使い方が難しいらしい。自分を意味する言葉だけでも思いつくだけで私(わたくし)(わたし)、僕、俺、自分、おいら、我、まだまだあると思います。このことは文化が進んでいるからだと思います。進んでいる文化人なのですから、ちゃんと使い分けができるようにしてもらいたいものです。一般に新入社員教育で自分を指す言葉を「私(わたくし)」と最初に学習します。レベルの高い会社の社員もビジネスの場では私と言います。ところが何冊も本を出版しているようなビジネス関連の講師がコミュニケーション研修用DVDで「僕」と言っていました。ビックリしました。話している講師がその立場、つまりコミュニケーションを教える人が「僕」というのはさすがにまずいだろうと思います。一般に新入社員教育のビジネスマナーでは「僕」ではなく「私」と教えているのです。他に気になる言葉づかいは「ご注文のハンバーグになります」「…レシートになります」という話し方です。タレントのタモリさんも言っていましたが、「なります」というのは何かから他の何かに変化することが「…になります」なのです。例えば「ご覧ください。卵がハンバーグになります(ギャグです)」というように。この場合の言葉は「ご注文のハンバーグです」で良いのです。「僕」も「…になります」も気にしない人が多いとは思いますが、筆者やタモリさんのように気にする人がいることは事実です。中高年に気にする人が多いようです。普通に「…です」を気にする人はいないと思いますので、できるだけよい感じを与えた方がいいと思います。もちろんプライベートで友人同士ではかまわないのです。

 

他に中高年者が気になるのは前回もお伝えした「少々お待ちください」(お客様に対して電話や受付で)という言い方です。この言い方は丁寧ですが命令形です。お客さまに対して命令するのは避けるべきです。「すぐに取り次ぎます」「すぐに呼んでまいります」です。この言い方であれば命令形ではなく自分のほうで動くという言い方なので相手を敬う言葉です。レベルの高いレストランなどではこれらの言葉遣いに気をつけて教育しています。さらには「見れる」「食べれる」などの言い方(いわゆる“ら”抜き言葉)も教養がイマイチに感じられます。正しい日本語は「見られる」あるいは「見ることができる」「食べられる」あるいは「食べることができる」です。ご紹介したマナー違反言葉はいずれも若い人はほとんど気づかずに使っています。年配の方々には気になっている方は多いので管理職や中高年の先輩ビジネスマンたちは部下や後輩に基本的に正しいビジネス用語を使えるようにしたいものです。