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さくらニュース 17年 2月号 仏教2

2017年1月31日 / さくらニュース

仏教からビジネスを学ぶ2 無財の七施

ビジネスではお客様の期待に応えるだけではリピーターや紹介を増やすことはできないといわれています。お客様の期待を超えることが重要です。

例えば、お客様が千円のものを買って千円の価値を得たというのであれば、まったくの等価交換です。それだとお客様は別のお店や会社に行ってもいいわけです。ですから自社・自分で千円以上の価値を提供してこそリピーターや紹介が増えるということになります。しかしながら、コストを増やして千円以上の価値をお客様に提供していては利益の確保が難しくなります。きちんと自社・自分の利益も確保しながらお客様の期待以上の価値を提供すべきです。この問題をどうすればいいでしょうか。ここにも仏教の教えが参考になります。

そこで「無財の七施(施=布施)」という仏教の教えをご紹介します。お金がなくても価値あるサービスができるという教えです。 その七つの布施とは、
①眼施(げんせ) 慈(いつく)しみの眼(まなこ)、優しい目つきですべてに接することです。
②顔施(わがんせ)いつも和やかに、おだやかな顔つきをもって人に対することです。
③言辞施(ごんじせ)ものやさしい言葉を使うことです。しかし叱るときは厳しく、愛情こもった厳しさが必要である。思いやりのこもった態度と言葉を使うことを言います。
④身施(しんせ)自分の体で奉仕すること。模範的な行動を、身をもって実践することです。人のいやがる仕事でもよろこんで、気持ちよく実行することです。
⑤心施(しんせ)自分以外のものの為に心を配り、心底から共に喜んであげられる、ともに悲しむことが出来る、他人が受けた心のキズを、自分のキズのいたみとして感じとれるようになることです。
⑥床座施(そうざせ)わかり易く云えば、座席を譲(ゆず)ることです。疲れていても、電車の中ではよろこんで席を譲ってあげることを言います。さらには、自分のライバルの為にさえも、自分の地位をゆずっても悔いないでいられること等です。
⑦房舎施(ぼうしゃせ)雨や風をしのぐ所を与えること。たとえば、突然の雨にあった時、自分がズブ濡れになりながらも、相手に雨のかからないようにしてやること、思いやりの心を持ってすべての行動をすることです。

以上の無財の七施を自社の実際のビジネス上でどのように具体的に展開できるかは、自部門のメンバーと検討すれば、より現実的なアイデアがでるのではないでしょうか。ただ、喜ばれないサービスもあるのでお客様の立場になって考えて検討しましょう。

さくらニュース 17年 1月号 仏教

2017年1月26日 / さくらニュース

仏教からビジネスを学ぶ 1

日本人は一般的に無宗教だと言われ、宗教の話題を嫌う傾向にあります。しかし特に仏教は論理的な部分があり科学的にも納得性の高い教えがあります。いいビジネス、よい生き方を探るために仏教から学んでみませんか。世界中で、特にアメリカ人は無宗教の人は教養がないと思そうです。ですから論理的な部分だけでも仏教を学んでみましょう。 良い生き方の基本とされている六波羅蜜(六はらみつ)という考え方をご紹介します。筆者の解釈では人間が良い生き方(悟りを開く)をする方法は六つあるという教えが六波羅蜜です。これらの教えはビジネスにも大いに役立ちます。

(1) 布施波羅蜜 ふせはらみつ。これは他者に良いことをするということです。仏事の際のお布施と同じ文言です。要はお客様や他人に喜ばれる行動を徹底し満足度を上げるということです。まさにビジネスに通じることで、一番重要なことになります。

(2) 持戒波羅蜜じかいはらみつ。これは戒律を持つということで、やってはいけないことを持つということです。仏教の言葉では不殺生戒(ふせっしょうかい)生き物をみだりに殺してはならない。不偸盗戒(ふちゅうとうかい)盗みを犯してはならない。不邪淫戒(ふじゃいんかい)道ならぬ邪淫を犯してはならない。不妄語戒(ふもうごかい)嘘をついてはならない。不飲酒戒(ふおんじゅかい)酒を飲んではならない。などとなっています。ビジネスの持戒では、まさにコンプライアンスということでしょう。

(3) 忍辱波羅蜜にんにくはらみつはいろいろな困難に耐えなさい、という教えです。ビジネスではクレームや理不尽と思える上司の叱咤などに耐えることも重要です。

(4) 精進波羅蜜しょうじんはらみつは努力するということです。ビジネスでは商品開発や販売努力、事務の効率化などの努力のことです。

(5) 禅定波羅蜜ぜんじょうはらみつ。「禅」とは「静かな心」、「不動の心」という意味です。「定」というのは心が落ち着いて動揺しない状態です。ただ、一生懸命に精進するばかりではなく、静かな落ち着いた心で世の中のことをジックリと見る、そして考えることが大切なのです。感情的にならないということにも通じます。

(6) 智慧波羅蜜 ちえはらみつは、別名、般若波羅蜜(はんにゃはらみつ)です。これは愚痴の心を退治し、迷いを断ち、真理を悟ること。別な言い方をすれば正しい生き方の智慧、よい人材育成の智慧などを持ち実践しようということです。

(まとめ)神仏の教えというと仏様にすがる。

とにかくお経を唱えなさい。など論理的、科学的ではないと思われがちですが、こうしてみると納得性があると思いませんか。ただ、すごく簡略化して解説してありますので、本やNETなどを見てより詳しく勉強してみていただきたいと思います。

さくらニュース 16年 12月号 感謝すると得をする その2

2016年12月1日 / さくらニュース

感謝すると得をする その2

このタイトルを読むと打算的と思われるかも知れません。それでも前回のケースのように他者を喜ばせ、自分も喜ぶならとても良いことだと思いませんか。前回は中華料理店のリニューアル時にシクラメンを店主に贈ったところ、お返しにブランド物のバスタオルセットをいただき、得したというケースをお伝えしました。これは私的なケースでしたが、ビジネスでの「感謝すると得をする」事例をご紹介しますので是非ご活用を。

筆者は若いころコピー機の飛び込み訪問営業を行っていました。コピー機の市場的には成長期ではあったものの、初回の飛び込み訪問のほとんどのお客様は「うちは間に合っているので不要です」というような反応でした。訪問した会社の中の様子や会話で何回か訪問すれば受注できると思う所は数日後再訪問します。それでも「この前も複写機はいらないと言ったでしょ」と言われ、いわゆる「けんもほろろ」というような反応になります。それでも営業センスのある営業マンは実績を上げるわけですが、筆者のようなセンスのない者は実績が上がりません。熱意を訴えようにも商品説明ができなければ問題になりません。新規開拓営業は商品説明ができるような環境を作らないと営業になりません。そこで行なったのは初回訪問でとにかく名刺交換をしてもらうことに注力しました。「会社で名刺交換のノルマがあるものですから…」などと話し、なんとか名刺交換させてもらいます。懸命にやれば訪問件数の半分ぐらいは名刺をもらえます。そうしたら最終的に受注可能性の高いお客様に名刺交換の御礼状を手紙やハガキに書き、郵送しました。

文章は「新規飛び込み訪問ではなかなか名刺交換していただけないのですが、O〇様は交換していただけました。誠に有り難うございました。おかげさまで本日の名刺交換ノルマを達成できました。大変うれしかったのでハガキを書きました。まずは名刺交換の御礼まで」というような内容です。一切売り込みの文章をいれないことが重要です。ハガキを出したら数日後に再訪問します。そうすると礼状のハガキを出さないと再面談はほとんどできないのですが、出せばその確率が飛躍的に高まります。70%以上は再面談ができたのでお客様のニーズを聞き、商品説明まで持って行けました。商品説明ができたらまたその御礼を手紙やハガキに書き、郵送するので商談がまとまる確率が高まります。このように感謝することでビジネスもうまくいくようになります。ここでも当たり前のことに感謝することがポイントです。ビジネスで名刺交換するのは当たり前ですね。その当たり前のことにハガキで感謝したのでうまくいったのです。このとき感謝の粗品などを贈ってもまだ顧客になっていない時点では受け取ってもらえませんが、単にハガキや手紙であれば受け取ってもらえ、商談を聞いてもらえるのです。感謝すると営業が成功します。

さくらニュース 16年 11月号 感謝すると得をする 

2016年11月13日 / さくらニュース

得したから感謝ではなく感謝すると得する

 

世界の宗教家、倫理を説く人、歴史上の有名人など多くの人が感謝の重要性を訴えています。しかしながら、筆者はなぜ感謝することが重要なのかをもっと分かりやすく説明したほうがよいと思っています。よって、その解説をしようと思います。

一般的に「有り難うございます」という感謝の言葉は他人から何か物や言葉、奉仕を受けた場合に使います。つまり、受動的な場合の行動だと思うのです。感謝することが重要なら、積極的に感謝することも重要なのではないでしょうか。

この積極的に感謝するということを述べた人は古今東西非常に少ないように思います。ただ理由もなく「あらゆるものに感謝すべきだ」と説くだけのように思います。前置きはこのぐらいにして具体的に分かりやすく解説しましょう。筆者が「感謝を大切にすると幸福になる」ということを聞いたのは30歳前後でお寺の和尚からでした。その当時、家族で行きつけのB級中華料理店で野菜炒めや餃子が美味しいお店がありました。あるときお店がリフォームし、数日間休業し再オープンしました。その時筆者は和尚の教え通り1500円ぐらいのシクラメンを再開店祝いとして店主に贈りました。挨拶程度の言葉は交わしていましたが、親戚でも知人でもない店主です。「いつも美味しい物をいただいているので感謝とリニューアルオープンの記念です」という言葉を添えて。店主は大変驚いた様子で「いやあ有り難うございます。今回の工事で仕入れ業者や工事関係者の方からは贈り物をいただきましたが、お客様からは初めてです。とても嬉しいです有り難うございます」と。その時はそれだけのやり取りでした。後日家族でその店に行くと店主は私に対して「これは先日のお返しです」と言い、私に準備しておいたギフトを渡してくれました。「どうぞ開けてください」と言われ開けたギフトはデパートの包装紙の有名ブランドのバスタオルなどのセットでした。あえて言いますが5000円以上はするものでした。単純な言い方をすると私が差し上げたプレゼントは1500円ぐらいの物で、いただいた物は5000円以上の物。つまりこのストーリーは「感謝すると得する」ということになります。その後も筆者と店主の関係はさらに親密になりました。このように感謝することは相手に幸福感を与えます。重要なことは積極的に感謝する。言い変えると、いつもの当たり前の行動に感謝すると良いのです。お店に行ってお金を出して物やサービスを受けるような行動は店側が感謝します。このケースはお金を払う側、つまりお客様側が感謝しました。このように考えるといくらでも感謝する機会があります。さらに重要なことは言葉だけでなく、より具体的に感謝することです。このケースはリニューアルオープン時にシクラメンをプレゼントしたことですが、手書きの手紙やハガキにするなどもいいでしょう。

 

さくらニュース 16年 10月号 お金を儲けるのは良いことである 

2016年10月13日 / さくらニュース

お金を稼ぐのはいいことだ

 

このタイトルにはもちろん条件が付きます。良いことをしてお金を稼ぐという条件です。悪いこと、人をだましたり罪を犯したりしてお金を稼ぐのは悪いことです。しかし、仕事をしてお金を稼ぐのはいいことです。そもそもお金を稼ぐ、つまり仕事というのは他人の役に立って初めてお金をもらえるわけです。より多くのお金を稼ぐということはより多くの人の役に立ち、質的にも充分に役立つことで儲けるわけです。ですから、会社や個人がたくさんのお金を稼ぐのは、良い商品やサービスがお客様の役に立ったから儲かるということです。また、製薬会社が難病の新薬を開発し人の命を助けたというような場合も儲かるわけです。ハンディキャップ(障害)のある人は政治や社会の援助が必要だとは思いますが、健常者はお金を稼ぐべき、つまり社会の役に立つべきです。現代は貨幣経済社会ですが、大昔は物々交換経済の社会でした。その時代は農業をしている人は農作物を生産し、漁業をしている人は魚類を獲って互いのものと交換して経済が成り立っていました。自分で欲しいものを入手するためには、自分で何かを作るなり入手しなければ欲しいものを手に入れられませんでした。しかし、物々交換ではいろいろな不便があるので貨幣経済になりました。筆者が何を言いたいかというと、他者の役に立つようなことができないと欲しいものが手に入らない。つまり、仕事をしないと役に立つことができない。役に立たない人は食べられないという現実です。よく「世の中の役に立つ仕事に就きたい」という人がいますが、原則的にいえば役に立たない仕事はないといえます。人の役に立つという代表的な仕事と言えば医師ですが、その医師も自分の好きなプロ野球に感動し、応援するためにお金を払って観戦に行く人もいます。昔ジャイアンツの江川投手が「たかがプロ野球されどプロ野球」と評していました。そういう意味では映画や歌手も同じです。そう考えると前述のように社会に存在している仕事はすべて人の役に立つことと言えます。また、行動してもお金はもらうことのないボランティアという活動があります。ボランティアはそれなりの意味があります。経済力のない人、災害にあった人を助けるなどは非常に尊い事だといえます。その意味でボランティア活動は重要です。ただ、一般的にお金をもらう仕事ですと、責任が伴いますし、プロとしての仕事なのでより一所懸命にやるでしょう。さらには仕事を依頼する側、つまりお客様側も「貴方の商品やサービスにお金を払ってまでお願いしたいのです」ということなので責任も重いのです。ですから重い責任の仕事をし、お金を稼いでお客様や社会の期待に応えます。さらに重要なのは税金を払うという社会貢献をするので、二重の意味でお金を稼ぐのはいいことです。良い仕事をして、しっかりお金を稼ぎ社会の役に立ちましょう。

 

 

さくらニュース 16年 9月号 目標と計るだけダイエット2 

2016年10月13日 / さくらニュース

ビジネス目標と計るだけダイエット2

 

7月号では表記のテーマをダイエットの目標達成の観点から効果ある手法をお伝えしました。今回はそれをビジネスに応用する方法をお伝えします。前回はダイエットのために目標を意識することが重要だとお伝えしました。そのために毎朝毎晩体重を計り折れ線グラフに記録することをお伝えしました。つまり目標を毎日強く意識する点が、他のダイエット方法と大きく違うことです。目標を強く意識すれば、ダイエット方法は自分で考えるものということです。例えば外食ではライスや麺類を食べ初めから少なくして工夫をすることなどをご紹介しました。

 

さて、ビジネスではどのようなことが重要かをお伝えします。目標はどんな時に意識することが重要でしょうか?年初・月初・週初め・毎朝・人気講師の林修先生ではないが「今でしょ!」。年初に立てた目標も二日目に目標を忘れた、という笑い話があります。ベンチャー企業で成功した経営者の特徴ある行動の一つに、目標を紙に書いてよく見える壁に貼る、というものがあります。つまり、起業したような、かなりやる気ある人でも立てた目標を忘れることがあります。また、目標を意識しているだけでなく、達成途上でその時々の目標との差を意識することが重要です。例えば年間1200万円の粗利目標を設定したときは毎月100万円、毎週約25万円、一日約5万円というように細分化して達成途上でチェックする。さらにはその目標を達成するための具体策の目標も重要です。例えば営業目標であれば訪問件数目標、単なる件数ではなくデモ件数の目標などのプロセス目標です。それらの目標の日々の進捗状況が意識されていることが重要です。そのために自分自身でそれをやれる人は問題ありません。やらない人には、例えば日報にA訪問件数目標と実績、B当日までの累計目標と実績を書かせれば少なくとも毎日目標を意識することになります。すでにPCやスマホの日報の仕組みを構築している会社では累計は自動的に計算されるようにし、当日までの累計の結果数字に対して達成率が出るようにします。筆者は大手企業の営業マンの経験があり、コンサルとしては中小企業をみてきました。正直なところ大手と中小の社員ではこの目標意識の差は非常に大きいものです。大手の工場では大きなデジタル式の看板がありその日その時間の生産量と目標が表示されていたりします。また、進んだ中小企業のある販売会社ではスマホの画面に随時その時点の販売目標に対する各自の目標達成率が表示されるソフトを導入しています。そのスマホの画面を各自が午前中に5回午後に5回チェックするように指示されていてそのチェックをやっているかどうかが分かる仕組みになっています。この仕組みを導入してから全国数百の販売店でNO1の実績を出せるようになりました。このぐらいの目標管理が重要です。

さくらニュース 16年 8月号 徹底的に考える 

2016年10月13日 / さくらニュース

アイデアは徹底的に考えると生まれる

 

ミシンを発明したシンガーはどのようにミシンを発明したか、のエピソードが面白いのでご紹介します。ミシンを発明するときに難しかったのはそれまでは、針の穴は後端、つまり針の尖っている側と反対側についていました。したがって針を布で刺した後、針先をUターンさせてまた、布に刺さなければならないと考えたのです。その方法で縫うのは非常に困難でした。しかし、ミシンの生まれる前までは布を縫う作業と言うのは前述のように針の糸は針の後端の穴に通すというのが常識。その先入観のため、針の先端に穴を作るという発想が生まれませんでした。それでもシンガーは長い間徹底的に考えました。そんなとき、彼は夢を見ました。野蛮人に槍(やり)で殺されそうになる夢でした。その槍の先端には穴が開いていたのだそうです。その時目が覚め針の先端に穴を開けるアイデアを思いついたそうです。そうすれば針の先端に糸を通し、布を突き刺して下糸を絡ませ引き揚げて縫うという作業ができるという発想になりました。ここで重要なことは何か解決策は無いか徹底的に考えたことです。徹底的に考え抜いたから槍の先端に穴が開いていたことがヒントになったのです。徹底して考えなかったらこのヒントを見逃していたでしょう。

 

鉄道の駅の自動改札機を発明した研究者は切符が機械の中を真っ直ぐに通らなくて困っていました。切符はいくらやっても曲がって送られてしまい詰まってしまいました。ある時、自分の趣味の釣りで川面を見ていて、枯葉が流れて石にぶつかり方向が修正されていたのに気づきました。その瞬間、切符の流れを修正できるヒントを見つけたそうです。この場合も徹底的に考え抜いて、趣味の釣りに行ったとき川の流れと枯葉と石で発明のヒントが見つかりました。これも切符の流れの修正方法を徹底的に考えていたからこそアイデアが見つかったのでしょう。そうでなければ、流れる枯葉の気づきを得られなかったと思います。かの有名な物理学者ニュートンも万有引力の法則で同じだった訳です。引力のことを徹底的に考えていた時に木からリンゴが落ちるのを見て万有引力の法則を発見しました。これも引力のことを徹底的に考えていなければ一般人のように、ただ「ふうんリンゴが落ちたな」と見過ごしていたと思います。筆者自身もサラリーマン時代、営業をしていたある時期に目標達成が非常に困難で、それでも絶対目標達成したいと思い徹底的に考えました。その時にテレビで時代劇を見たおりに、巻紙の手紙を見てヒントを得ました。筆者は長さ約2メートルの巻紙手紙のDMを作成し見込み客に30数通郵送しました。それが功を奏し5件受注し非常に困難な目標を達成できました。徹底的に考えることで普段見ている何気ない風景が大きなヒントになり目に飛び込んでくるようになります。

さくらニュース 16年 7月号 目標達成と計るだけダイエット1 

2016年10月13日 / さくらニュース

ビジネス目標と「計るだけダイエット」1

 

筆者は20年ほど前と数年前の2回、各々3KG・5KGのダイエットを成功させました。2回とも食事を中心にしたダイエットで、20年前は主に野菜と鶏肉中心で、毎日洗面所の壁に貼った体重の折れ線グラフをつけてダイエットに成功しました。数年前は同様にグラフをつけて米飯の量を半分に、一日一食はコンニャク中心にして成功させました。ダイエットを真剣にしたいという方は、この計るだけダイエットをお勧めします。NHKの人気番組「ためしてガッテン」でも勧めていました。体重グラフはこのNHK「試してガッテン」のHPからダウンロード・プリントアウトして利用されるといいと思います。今や無数と言えるほどのダイエット本が出版されていますが、計るだけダイエットが「ためしてガッテン」で取り上げられたのも本当に効果あってのことです。筆者も成功させています。なかなか成功しないダイエットが「計るだけダイエット」でなぜ成功するのかを考えてみます。番組でも私の意見も同じですが、体重グラフを毎日朝晩二回つけると自分の減量目標体重と現状との差を一日二回意識することになります。この体重を意識することがダイエットの大きな原動力になっています。ダイエットに対する意識革命と言ってもいいくらいです。体重を意識することによって、野菜中心・コンニャク中心の食事、など工夫することになる。外食の際は例えば、定食を注文した折にはライスを半分のところに箸で線を入れ、そこまでしか食べない。ラーメンなどは小どんぶりを借りて初めから麺を分け食べる量を少なくして残すなどの工夫をする。あらかじめ、そうしておけば全部食べようとする食欲も薄らぎます。そうした努力や工夫も毎日二回体重計に乗りグラフをつける習慣にしたからです。そうすると「うまくいってる」と思い、成果が出るので目標達成の自信もつきます。このダイエットの成功ポイントは二つあります。第一はなんと言っても一日二回ダイエットを意識することでダイエットを潜在意識化していることです。第二はこれを意識することで生まれる目標達成の工夫です。前述の野菜やコンニャク中心の食材、外食のライスを半分にする。ラーメンの麺を半分にするなどの工夫です。しかしながら、簡単ではないのがそこまで行う意識を高めること、つまり目標達成を本気でやろうとする決意です。ビジネスでは売り上げなどを月単位の目標を毎週・毎日に落とし込み、進捗状況のグラフをつければ本気になります。ただ、一般社員でやる気ある人はそのまま自らやればいいことですので問題なしですが、簡単でないのは上司が部下に指導的に行わせることです。組織にはやる気ある社員とそうではない社員と混在しているのが普通です。その問題解決は次回に具体策を述べますが、上司の方はその組織の解決策を上司自ら考えてみて下さい。

 

 

【ヘのかつば】河童とは関係なかった

 

今ではテレビやマンガの怪獣に押され気味だが、古来より日本人に親しまれてきた想像上の動物が河童。この動物(?)、さすが人気者だけあって、さまざまな伝説があり、中には、「河童の庇をかぐと気が狂う」といった奇抜なものもある。た易いことを「へのかっぱ」というのは、河童の庇が水の中を通ると、臭いが抜けてしまうからという説もあるが、どうもこれは屈理屈くさい。この言葉、河童ファンには気の毒だが「木端の火」が変化したものという見方の信用できる。木端とは木くずのことで木くずにつけた火はすぐ消えてしまう。これならとるに足らぬつまらぬ事を「かっぱのへ」「へのかっぱ」というのも理屈が通る。

さくらニュース 16年 6月号 戦略と戦術 その2

2016年10月13日 / さくらニュース

仕事は戦略的に その2

 

前回は戦略について太平洋戦争とIBMの日本進出の事例をお伝えしました。今回はさらに分かりやすいビジネス戦略をお伝えしたいと思います。筆者がサラリーマン時代に所属していた富士ゼロックス(FX社)のコピー機業界のお話をします。米国で発明されたゼロックスのコピー機は開発費用が莫大だったため機械を非常に高価にしなくてはなりませんでした。しかし、高価にすれば多数売れません。そこで機械を売らずにレンタルにするアイデアでビジネス展開をしました。レンタルにするだけではなく、今は多くの人が知っているコピーカウンター料金システムにしました。顧客がコピーをとればとるほど利益が上がるシステムにしたわけです。コピー量の多い顧客は大企業や官庁です。ですから日本のFX社は戦略として大手企業を攻略し大成功しました。ただ、レンタル価格が高額でしたので営業マンのレベルが高くないと売れません。そこで自社営業マンを教育し直販で高度な営業手法で成功しました。これが戦術の一つです。国産後発コピー機の企業はリコー(R社)やキャノン(C社)でした。両社は後発なので先発FX社とは違う戦略をとりました。大手顧客は先発FX社が独占状態でしたので、中小企業に戦略目標を定めました。大手と中小ではニーズや販売手法に大きな違いがありました。大手のニーズはコピー量が多いのでコピー速度が速いことや信頼性(故障が少ない)、コピー質が重要でした。逆に中小企業のニーズは安価小型で速度が遅く多少故障があってもコピー量が少ないので大手ほどは問題なしでコピー質も大手ほど気にはしません。このように大手と中小では大きくニーズが異なります。その他、違うのは台数需要の市場の違いです。大手は一台当たりのコピー量は非常に多いので高速機がニーズです。ただ台数は多くは必要ありません。逆に日本の中小企業は小型機が必要であり、企業数が非常に多いので台数が多く必要です。量産すると同時に大手市場とは違い営業マン数がケタ違いに必要です。そこで後発の2社は直販せず、特約店戦略をとり地方の中小事務機販売店を活用する販売戦略をとりました。R社やC社はその戦略が成功し中小企業市場で一定のシェアを確保しました。FX社はその状態を指をくわえてはいません。中小市場も攻略します。そのため小型機も生産、販売も全国に販売会社を作り、特約店も開拓、契約し営業マンの人数も確保するようになります。逆にR社やC社は高速コピー機も開発し徐々に全面戦争の状態になってゆきます。しかしながら元々の市場で得意だったFX社は相変わらず大手市場に強みを発揮しています。同様に同社の強みだった営業能力を教育する社員教育の別会社(富士ゼロックス総合教育研究所)も作ることになりました。こうして考えると企業の戦略は非常に重要だと分かると思います。

 

さくらニュース 16年 5月号 戦略と戦術1

2016年10月13日 / さくらニュース

仕事は戦略的に その1

 

戦略とはよく聞く言葉だと思いますが、的確に理解しているビジネスマンは多くないようです。重要な考え方なので解説しましょう。戦略とはある辞書によると「勝つための方策」となっています。当然これだけでは理解しにくいと思いますので具体例をいくつか示しましょう。日米が戦った太平洋戦争で日本は最初の真珠湾攻撃が奇策でした。米軍の太平洋艦隊の母港をつぶし真珠湾を使えなくすれば、米海軍とはしばらくの間は有利に戦えるという作戦でした。しかし勝利までの道筋は見えないというのが一般論です。逆に米軍は戦略として東京・大阪間を中心とした日本の工業地帯を爆撃すれば兵器が製造できなくなるので勝つ道筋がつけられると考えました。そこで戦術です。戦術とは戦略目標を達成するために、どのような戦い方をするのかという具体策です。米軍はその戦略つまり工業地帯を爆撃する戦術としてまず、日本本土を空爆するための基地を占拠することを考えました。そこでグアム・サイパン次に沖縄を攻略し本土攻略の空港を占領したのです。さらにはその空港からB29という爆撃機を使い日本本土を攻撃しました。B29は戦略爆撃機という呼ばれ方をしていますが、使い方は戦術という武器のことです。B29の特徴は1万Mの超高空を飛ぶので、当時の日本軍の戦闘機では対応できません。また、大型なので多くの爆弾を搭載可能、沖縄から日本本土までの長距離を飛ぶ事ができます。当時の日本はレーダーもないのでB29が飛んできたら目視で対応することになります。それでは1万Mの超高空まで戦闘機が上昇するには時間がかかりすぎるので超高度飛行に対応できません。高射砲は弾が届きません。このような戦略・戦術によって米軍は非常に有利に戦い、日本に勝ちました。このような戦略的考え方でビジネスの成功を考えるとどのようになるか考えてみましょう。IBMが日本に進出するときにとった戦略というのは、地方を攻める際は各地のトップ企業から攻略するということでした。地元中小企業は地元有名企業がコンピューターを導入したなら安心と思い自社も導入したのです。コンピューターという当時まだ知られていない高価な機械だったので、一般の企業が手を出すには大きな懸念がありました。成功事例を作るためにも地方の有名企業が導入して効果があったとすれば中小企業に広まるのも早かったでしょう。当然コンピューターを導入した具体的成功事例の効果をセールスポイントにしてプレゼンした事でしょう。その戦略は功を奏し成功しました。戦術はどうしたのでしょうか?これは筆者の想像ですが、中央で地方のボス企業に大きな影響を持つような大企業に社長の紹介を依頼したのではないでしょうか。その結果日本IBMは日本で大成功しました。